大学ではテキスタイルデザインを専攻していましたが、元々インテリアに興味があり東リへ。入社時はスペースデザイングループに所属し、非住宅のフロアデザインを担当していました。14年目に商品企画部の床材グループに異動し、主に住宅関連の製品企画を担当。そして22年目に現在所属する販売促進グループのグループリーダーに。異動すると業務内容が変わるので大変です。でも、それ以上に自分自身が成長できる楽しみや喜びがあります。
未来につながっていた、管理職の扉。
入社して配属されたスペースデザイングループでは長らく正社員では一番若手だったのですが、先輩が退職されることになり8年目にしてグループNo.2の立場になりました。入社以来、デザイン業務に従事していましたが、営業職が受注した案件をグループメンバーに振り分ける窓口業務など、管理業務の一部を任されることに。納期調整・案件の内容確認・若手の育成と、初めて管理する役割を経験。難しいことも多々ありましたが、今につながる良い経験でした。
モノづくりから、東リという会社の全体を知る。
スペースデザイングループで管理を含む一通りの業務を覚え、14年目で初めて異動を経験。これまで東リ製品を使用した空間デザインがメインだったため、製品をつくるモノづくりに関わることが、ほとんどありませんでした。製品の企画から始まり、技術開発グループへのインプット、発売準備、そして売上や顧客評価などの実績管理。メーカーならではの業務を体験し、会社全体を知るよいきっかけになりました。商品企画部でゼロから企画した「LAYフローリング ピタフィー」は現在も販売されていて、思い入れのある商品のひとつです。
部下の成長を想い考え、自身も成長させる。
リーダーとして販売促進グループへ異動となり初めて役職者に。グループのミッションである販促物の制作では、なぜそうなのか、今の時代にあっているか、東リブランドの販促物として適しているかなどを注視しています。販促物は効果がなければ意味がないため、常に「前回より良いもの」を心掛けています。
役職者としては「人それぞれ様々な考えがある、ペースがある」という考えを持つようになり、自分優先ではなく部下優先のスタンスでいます。まだ異動して間もないのでこれからですが、部下と自分自身の成長を楽しみに、日々業務を遂行しています。
前職は食品メーカーの営業職だったため、転職の際に営業経験を活かしながら別業界へと思い東リへ。まずは京都営業所に7年。次は東日本営業開発部で大手の設計・施主担当を8年、東京第1営業所で大手ゼネコンを3年担当していました。現在は久しぶりの関西で、プレイングマネージャーとして設計事務所などへ商品PRを行う部署に所属しています。
東リの営業力を改めて実感した、再開発プロジェクト。
高層ビルが立ち並ぶ日本屈指のビジネス街「大手町」の大型再開発を3件担当した際、3件ともオフィスエリア専有部分で東リ製品を採用いただけました。大型開発は建物ができるまでに数年かかるため、どのタイミングでどういう動きをするかが成功の鍵を握ります。建設に関わる重要な情報から、現場事務所に他社の見本帳があったなどの些細な情報まで、関係各署で情報共有が行われ、それに合わせてどんどん人が動く。まさに東リの強みである営業力を存分に発揮できた出来事でした。
世界が認める品質で、世界を彩る。
自身初の海外案件となったのがモンゴルにある国際空港でした。日本の独立行政法人や大手総合商社、建設は海外の電子メーカーが担当しているなど、様々な企業が関わる複雑な案件で、このような商流が今までなかったため大変苦労しましたが、無事採用していただけることに。採用理由は品質の良さ。海外メーカーには価格競争では勝てない中、品質の良さや対応力が評価されました。東リが海外でも品質の高さを評価されていることを実感するとともに、世界の様々な場所で役立っていることを改めて誇りに思いました。
乗り越えることで獲得できる提案力。
担当している大手設計事務所が国立競技場を設計するにあたり、東リ製品を採用していただきました。日本を代表する競技場ということもあり、大会期間中は他の競技場とは桁違いの来場者が訪れます。そのため床材に対する品質条件を満たすには、耐摩耗性・清掃性・耐久年数など様々な試験を行う必要がありました。例えば清掃性では、砂が落ちた際にモップで簡単にきれいにできるかなど、国立競技場ならではの条件もありました。こういった大型案件を経験すると、提案の引き出しが増えたり、大型案件のプレッシャーに良い意味で慣れるため俯瞰で物事が見えてきたりと、非常に良い経験になりました。
学生時代は、木材とプラスチックを複合化する研究に取り組んでいました。その知識を活かし、多彩な製品を展開する東リでモノづくりに携わりたいと考え、2009年に入社しました。総合開発部での設計開発からキャリアをスタートし、新規加工技術の検討、新商品の企画、市場調査や品質検証、トラブル対応まで、多様な現場で経験を重ねてきました。現在は厚木工場の技術課で、品質改良や新製品開発を担い、これまで培った知識と調整力を活かして業務に取り組んでいます。
異業種との協業で、未知の技術に挑む。
入社して最初に携わったのは、異業種と共同で進める製品開発でした。これまで社内で扱ったことのない分野での挑戦だったため、研究テーマの意義や可能性を社内外で理解してもらうことが難しく、開発の方向性をまとめるだけでも苦労しました。会社の事業領域から少し外れた商品開発だったこともあり、共感や賛同を得るハードルの高さを痛感したのを覚えています。
一方で、この経験を通じて「研究の価値を誰にでもわかりやすく説明する力」や「データや数字を使って説得力を持たせることの重要性」を学びました。研究者としてだけでなく、社内で理解を得るためのコミュニケーション力を培う貴重な期間でした。
失敗を糧に、開発者としての覚悟を深める。
2013年からは、技術開発部
技術開発グループで、外注製品の内製化や工場内廃材のリサイクル設備検討を担当しました。社内に知見の少ないプラスチック加工やリサイクル設備を扱うことが多く、高額な試作機を導入して技術検証を行いましたが、結果として検討は失敗に終わり、大きな挫折を経験しました。
この時期は、自分の本気度の足りなさを痛感しただけでなく、1人で抱えられる仕事量の限界を知り、上司や仲間の支えの重要性を改めて感じた期間でもあります。厳しい経験でしたが、ここで培った「覚悟を持って取り組む姿勢」と「周囲と連携して課題を乗り越える姿勢」は、その後のキャリアでの大きな支えになりました。
初めて実感した、会社への貢献と手応え。
2018年からは、商品企画部
床材グループで、医療福祉施設や屋内運動施設に関連する製品を担当しました。特に印象に残っているのは、屋内運動施設用床材の新商品企画です。市場調査のために各地の体育館を視察し、工事店や設計事務所、関連資材メーカーへのヒアリングを行いながら製品の方向性を検討しました。
発売に至るまで様々な苦労もありましたが、商品が形になったときには「初めて会社に貢献できた」という実感を持てました。また、関係部署と連携しながらプロジェクトを進める過程で、会社の仕組みや流れを理解する良い機会にもなりました。
設計品質の検証が、すべての基盤。
2021年からは、技術開発部
床材開発グループで、抗ウイルスSIAA認証への対応、各種製品のクレーム対応、運動施設用床材の品質検証などを担当しました。これらの業務を通じて、設計段階での品質確認がどれほど重要かを痛感。設計での検証が不十分だと、現場での改良や対応に多大な負荷がかかり、コストや時間のロスにつながります。この経験から、「設計品質の検証に勝る優先事項はない」という価値観を持つようになりました。
研究から企画、製造まで多様な現場を経験する中で、モノづくり全体を俯瞰する視点と、各部署をつなぐ調整力も培いました。
厚木工場での新たな挑戦、そして模索の日々。
2024年からは厚木工場
技術課の課長として、新たなフィールドに挑んでいます。赴任直後に3年に一度のタイル製品の改廃に直面し、勝手が分からない中で不甲斐ない思いをする場面もありました。また、部下が成果を出せるように導くことの難しさと、その責任の重さも日々実感しています。
これまでとは異なる立場で、個人の頑張りだけではなく、チームとして成果を上げるための“支える役割”が求められる今。まだ手探りの状態ですが、仲間と共に歩む技術課をつくっていきたいと考えています。